若侍の子
こんばんは。先日、沖縄旅行へ行きました。
そこで仕入れた民話を・・・♪
「ね、もうすこし居てくださいな。
そしてお父さんにもお母さんにも逢ってください。
兄さんにも弟にも逢ってほしいものです。
どこのどういう方かお名のりになって、わたしを正式にもらってくださいな」娘は帰ろうとする若侍にすがって頼みますが、いつも、「まだ早いよ。
そのうちにはきっとそうしようね」と娘をなだめすかして男は姿を消していきました。
兄弟や両親も、その男の通う気配を全く知らなかったのではありません。
でも、品のいい美しい若侍なので、娘の噂をきいた身分の高い人の子息がしのんできているのだろうと思って、見て見ぬふりをしていたのです。
娘がいやがっているのならともかく、互いに思い合っているのならと、その成りゆきを見守っていました。
そのうちに娘は気分がすぐれぬようになりました。
こんな気持になるのは、はじめてのことでした。
ひょっとしたら・・・・・。
そうです。
彼女はみこもっていました。
あの若侍の子が宿ったのです。
「どこか悪いのじゃないか」と家中の者が気づいて心配しました。
母はすぐ「みこもったのだ」と思い当りました。



